子どもと家庭の防災, 活動レポート

「命を守る住まいの耐震性能とは」— なぜ耐震診断・耐震改修工事が必要?一級建築士 河原典子氏の講義を公開

地震防災対策の基本は家屋の耐震化です。防災塾・だるま会員で建築士の河原典子氏の講義を掲載させていただきます。
(2024年度神奈川大学エクステンション講座 「地学を楽しみ災害対策を考える」から)

耐震診断・耐震改修で命を守る

地震に強い家とは? 1981年(新耐震基準)、2000年(現行基準)以降の建物 は、耐震性能が大幅に向上。
旧耐震(1981年以前)の建物は倒壊リスクが高いため、 耐震診断を受けることが重要 です。

●20241207「命を守る住まいの耐震性能とは」-なぜ耐震診断・耐震改修工事が必要【配布資料】.pdf

【講座概要】耐震診断のポイント「命を守る住まいの耐震性能とは」— なぜ耐震診断・耐震改修工事が必要?

講師: 河原典子(一級建築士 防災塾・だるま会員)

1. 大地震でも命を守るために

  • 地震に強い家とは?
    • 2016年熊本地震、2024年能登半島地震の被害から、建築年代ごとに耐震性能が異なることが明らかに。
    • 耐震基準の変遷: 旧耐震(1981年以前)→新耐震(1981年以降)→2000年基準(2000年以降)。
    • 2000年基準の建物は大地震でも軽微なひび割れで済む可能性が高い。

2. 自宅や実家の耐震化—何から始める?

  • まずは 「耐震診断」 を検討。
    • 建築時期の確認(2000年以前なら要チェック)。
    • 自分でもできる耐震チェックポイント(基礎のひび割れ、屋根の歪み、外壁の劣化など)。
    • 自治体の補助金制度を活用 して診断・改修の費用を軽減。

3. 木造住宅の「耐震診断」「耐震改修工事」

  • 耐震診断とは?
    • 建物の耐震性能を数値(評点)で評価し、耐震補強の必要性を判断。
    • 評点 1.0以上 で「一応倒壊しない」とされる。
  • 耐震改修工事とは?
    • 補強設計 → 劣化部位の修繕 → 耐力壁の増設・バランス改善。
    • 自治体の助成制度を活用 し、工事費用の補助を受けることが可能。

4. 耐震性能を知るヒント & 地震対策

  • 簡単にできる耐震診断(国土交通省のチェックリストを活用)。
  • 防災対策:
    • 家具の転倒防止(突っ張り棒、耐震マット、クッションテープ活用)。
    • 防災ベッド・耐震シェルター の設置(自治体補助金あり)。
    • 地盤の影響を考慮した耐震設計(地盤の揺れ増幅率をチェック)。

まとめ

自治体の助成制度を活用 しながら、効率的な耐震対策を!

「自助」と「共助」で耐震化を進めることが防災の第一歩。

耐震診断・耐震改修を通じて「倒壊しない家」にし、家族の命を守る。

📌 詳細は各自治体の公式サイトをチェック!