東日本大震災地域防災の教訓

震災前にしておきたかったことは防災教育!

東日本大震災の甚大な被害。犠牲になられた人々のご冥福をお祈りいたします。
 そして、終わらぬ災害の中で生活されている皆様、復旧、復興に取り組まれている皆様にお見舞い申し上げます。
 被災地に赴き、その惨禍を見るに、未来の災害を克服できる日本、地域社会づくり、「だれもが自ら考える防災」への思いが湧き上がるところです。

「震災前に戻ることができたら、
    しておきたかったことは何ですか?」

「それは、防災教育です。
  だれも、こんな津波がくるとは教えてくれなかったし、どうしたらよいかも教えてくれなかった…。」

 東北の被災地を巡る語り部の方に、私が質問して、いただいたお答えでした。
 そこには、切なる思いがこもっていました。


   あまりにもたくさんの人々が犠牲になった地域。
 慰霊碑を見ることは、死者の声をほんの少し聞くことができる対話の機会です。

 高齢の方の名前に混じって、春休み中に高校生、小学校から引き取った後の小学生とその母、幼い親子と母親などの名前が刻まれています。
 だれもが、このような大津波は想起できなかったし、避難などの対応が追いつかなかったことが読み取れます。

「これは、昼間の震災なので、高齢者が多いように思いますが、もしよなかだったら、どうだったでしょうか?」と私が聞くと、

「この地域で、津波が来るとは思っていない人がほとんどで、しかも夜停電となったら、たくさんの現役世代の人と、子どもたちが犠牲になっていたと思います。」と語り部の方。

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未来防災NET 2024